【阪神】参謀・平田ヘッドが打ち明ける岡田監督が激怒した8・18のDeNA戦「勝負への執念を感じた」

阪神が18年ぶり6度目のアレ…いや、リーグ優勝を堂々、本拠地で決めた。14日、巨人を4―3で下し、今季最長11連勝でゴールテープを駆け抜けた。待ちに待った瞬間を迎え、歓喜に沸く虎党――。甲子園の中心で6度、宙を舞った岡田彰布監督。その知将を支えたのが参謀・平田勝男ヘッドコーチだ。15年ぶりに猛虎を率いた盟友の姿をどう見たか。

ベンチで戦況を見守る平田勝男ヘッド(左)と岡田彰布監督

――岡田監督とは気心の知れた間柄。「変わったな」と思うところは

平田ヘッド それはもう経験っていうかな。(試合前の)メンバー表交換でも原監督は別として、他の若い監督には負けないという自信というかな。見ていたら伝わるよな。

――以前と比べて喜怒哀楽が出ている

平田ヘッド やっぱりね、経験よな。年を取ったんじゃない、年を重ねてきたんだよ。05年にタイガースで優勝してオリックスに行って。俺が言うのも失礼だけど、オリックスでもいろんな経験もされた。あまり成績が上がらなかったわけでしょ? タイガースに帰って来るまで「俺ならこうする」と自分でいろいろ描いていたのもあったと思う。そういった意味で今、若い選手が多いし、監督もやりやすいと思うよ。野球を楽しんでいるようなところがあるもんな。

――苦しい時期があったとすれば、月間で負け越した6月くらいか

平田ヘッド 眠れなかったりとか、そういうのはタイガースの監督になった以上、覚悟しなくちゃいけない。星野さんやいろいろな方たちを見てきているから。一番は8月18日のDeNA戦(横浜)。苦しいっちゅうのはな。今年一番のポイント! 久しぶりにブチ切れて(笑い)。でも、ああいった緊張感がないとダメなんだよ。君らも試合後に「負けましたね」なんて言えるか? 取材拒否やろ!? バスで怒ってたもん。前ならもっと大変なことになってたからね。

――大変でしたね

平田ヘッド あと、怒るのは君らの質問!(笑い)。バスに乗ってきた時も「もっと勉強せえ。またしょうもない質問しよったわ」って。そのおかげで、また空気がシーンとなる時がある。困るんだよ! 君らも反省してくれないと(笑い)。8月18日は揚げ句に負けたやん。宮崎にホームラン打たれて。DeNAは宮崎、佐野、牧というところを何とかしっかり抑えなきゃというところで臨んだゲームだったんで。あの時はホテルに帰っても、もう…一番のアレやね(笑い)。

――選手たちにもその緊張感は伝わった

平田ヘッド 伝わったと思うよ。執念というかね。アレで。選手たちももう一回ピリッとするというか、監督の勝負への執念を感じたというか。あれからまた2連勝だもん。あそこから、またドーンといい感じになった。もうひとつギアを上げるじゃないけど、ひとつのポイントになったゲームだと思うよ。

――今年は監督が笑っている場面が多い

平田ヘッド 笑っているように見えるんじゃない? いや、笑ってるわな。俺らにも「こんなとこで、勝っている投手を出したらダメになるんよ」とかボヤいているよ。まあ、それは相手さんのことだからアレなんやけど。そういうことを俺らに教えるでもなく、流れが悪い時とかは俺らにも「こういう時は流れが悪なる」とか。先、先を読んでいる。「うわ、代えへんの!? これはチャンスやで。この回に点入るわ、見ててみ」とか。勝負勘は衰えるどころか、なおノッてきてるよ。

――日本一になった85年を含めて03年、05年、23年。監督と平田ヘッドと嶋田コーチはすべて経験

平田ヘッド ああ~、そうか。すごい、やっぱり運があるんやなあ。「田」がついてんねん! 岡田、平田、嶋田!(笑い)。

――和田二軍監督も

平田ヘッド 和田! 「田」がついてねん。吉田義男さんとか。星野監督や島野さんには「野」がついてんねん。やっぱりな、そういう運を持っている。俺も大学の1年から4年までずっと日本一になってるし。そういうところでは恵まれているな。周りの人に恵まれているってことじゃない? 君らも含めて(笑い)。

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