岸田総理、大誤算…いよいよ「二階」元幹事長が動きだした!〈「徹底的にやるぞ」と菅前総理の前で呟いて…〉

朝起きたら状況が一変していた。「総理、解散は見送るのですか!?」。私はそんなこと言ってない。いったい誰が……。しかし、もう打てる手がない。―身内が放った火で、岸田の城は燃えている。

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「徹底的にやるぞ」

言うまでもなく、その小石河連合の背後には、非主流派の大親分が控える。菅義偉前総理と二階俊博元幹事長だ。

2人は9日、森山裕総務会長をまじえ、銀座の日本料理店「川端」で会食した。二階最側近の林幹雄元経済産業大臣二階派事務総長の武田良太総務大臣も同席した。

会のさなか、興が乗った二階は手のひらをひっくり返す素振りを見せながら、こう呟いたという

「徹底的にやるぞ」

二階派関係者が言う。

「政局が動き出したら一気にやり切らないとダメだという意味です。二階さんは安倍さんが辞任を表明した際も、その瞬間から動き出して、菅さんにすぐに総理になる意思を確認し、一気に周りを固めて総裁選を前にして勝負を決めてしまった」

しかし、菅を毛嫌いする麻生にとって、菅や二階の復権は許しがたいことだ。

菅の天下になるくらいなら…

財務官僚にとっても菅は天敵である。霞が関の人事を握り、官僚を脅して従わせる─その手法で菅は、官房長官在任時から絶大な力を振るってきた。

「小泉、河野、石破に加えて菅さんが裏で仕切る政権となれば、また財務省も官邸にひれ伏すハメになる。彼らも菅だけは御免だと思っているのです」(立憲民主党中堅議員)

死に体の岸田が来年、解散を仕掛けて大敗でもすれば、自民党内で「政権交代」が起こる。菅の天下になるくらいなら、いっそ先手を打って、首をすげ替えてしまえ─。利害の一致した麻生と財務省が、岸田に引導を渡そうとしている、と見る議員も少なくない。

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「次の総理をリリーフで選び、その勢いのまま総裁選前に解散選挙を打って勝つ、と麻生と財務省は考えているのだろう。次の総理に実績を積ませるためにも、岸田の退陣は早ければ早いほうがいい。年内がベストだ」(自民党関係者)

「オレは最後に天下をとってみせる」

この状況を一人ほくそ笑んで眺めている男がいる。茂木敏充幹事長だ。

「今回の岸田総理の解散見送りの一連の流れには、茂木幹事長も一枚噛んでいます。朝日や読売新聞に『解散見送り』と書かせたのは茂木幹事長といわれているのです。岸田総理が退陣となれば、麻生氏は、自分を総理に指名すると踏んでいるわけです」(前出とは別の全国紙政治部記者)

茂木は雑誌のインタビューや講演で「明智光秀は好きではない」と語ってきた。表向きは「岸田を裏切るつもりはない」と恭順の意を示しているように見える。しかし、その真意は「光秀と違い、オレは最後に天下をとってみせる」という野心に他ならない。

岸田退陣のカウントダウンが始まった。その足元はすでに燃え盛っている。

(文中一部敬称略)

週刊現代」2023年11月25日号より

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